簿記2級に独学で頑張ってみようと思うけど、受かる気がしません。
難しい理由や合格するコツがあれば知りたいです、、、
このような悩みに答えます。
本記事の内容
- 簿記2級の独学が難しいと思う理由5つ
- 簿記2級の合格を狙う4つのコツ
- 簿記2級の独学が難しいと感じたら…
本記事の信頼性
- 理系の元英語教諭(英検1級)
- 簿記3級→8日で合格
- 簿記2級→1ヶ月で合格
(知識ゼロから完全独学)
この記事を書いてる僕は、簿記2級に1ヶ月で合格する前は「完全な素人」でした。
当時を思い返してみると、勉強を始めた当初は「ムズすぎ…」「受かる気がしない…」そう思っていたことを昨日のように思い出します。
今回はそんな僕の経験を元に、簿記2級が『難しい理由と合格するために必要なこと』を書いていこうと思います。
「簿記2級難しい…挫折しそう…」そう悩んでいる方は、ぜひ本記事で合格への足がかかりにしくださいませm(_ _)m
簿記2級とは【全体像】
まず簿記2級検定試験の全体像を見ていきます。
全体像はこちら
試験時間 | 90分 |
試験料金 | 5,800円(ネット試験) |
合格点 | 70点(100点) |
試験範囲 | 商業簿記、工業簿記 |
大問の数 | 6題「1,2,3,4(1),4(2),5」 |
試験の受け方は「CBTのネット試験」「統一試験」の2通り。
自分の好みに合わせて受験することができます。
参考:【2024年】簿記2級ネット試験対策法【解き進めるコツ&テクニックも紹介】
簿記2級の独学が難しい、受かる気がしないと思う理由5つ
簿記2級の難しいと思う理由は以下の5つです。
- 理由①:合格率がそもそも低い
- 理由②:範囲が多すぎる上に合格点は70点
- 理由③:一つのミスが命取りになる
- 理由④:挫折ポイントが多い
- 理由⑤:一つ一つ理解するのに時間がかかる
詳しく解説します。
理由①:合格率がそもそも低い
まず簿記2級の合格率は20%~30%ほどでかなり低いです。
統一試験とネット試験の直近の推移は以下の通り。
統一(ペーパー試験)
回 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
165回(2023.11.19) | 9,511名 | 1,133名 | 11.9% |
164回(2023.6.11) | 8,454名 | 1,788名 | 21.1% |
ネット試験
期間 | 実受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
2023年4月~2023年9月 | 48,996 | 18,124 | 37.0 |
2022年4月~2023年3月 | 105,289 | 39,076 | 37.1 |
こう見ると5人中2人しか合格できない、世間一般に見ると「難しい試験」だとわかりますね。
簿記2級に合格すると就職がかなり有利と言われるの理由もうなづけます。
理由②:範囲が多すぎる上に合格点は70点
簿記2級に合格するためには「商業簿記+工業簿記」の2教科することが必要です。
3級までは商業簿記の基礎的な部分ですが、2級では工業簿記(製造業などの簿記)も追加されます。
そのため、試験範囲も工業簿記を含めると、3級に比べて勉強する量が格段に増えます。
分厚いテキスト2冊、問題集を考えると4,5冊といった感じでしょうか。
それに、大問では「商業簿記大問3つ、工業簿記3つ」のようにある程度は分かれてはいますが、傾向がかなり絞りづらい。
例えば、1つの分野(連結会計)にしても4パターンぐらい普通にありますからね。
それでも、合格点は70点で「配点も1問4点」。
ここも簿記2級が難しい原因でもありますね。
範囲が多いから時間が経つと全く解けなくなってる…そんなことも多々あります…
理由③:一つのミスが命取りになる
簿記2級では数字の桁数がかなり増え、計算がかなり複雑化します。
そのためミスが多発。そして、大問1つをミスするとその大問全て失うとか普通にあります。
そうなると、20点丸々失うことになりほぼ不合格…これが簿記2級の怖さですよね…
計算ミスしない正確さも大事な観点の一つです。
理由④:挫折ポイントが多い
簿記2級は挫折ポイントも多いです。
例えば、連結会計(合併した会社の資産を合わせる会計)の問題。
この分野はもともと簿記1級の範囲だったものが2017年の検定試験から簿記2級として降りてきて、難易度がかなり上がりました。
しかも、現在では頻出です。配点も20点。
簿記の合格点は変わらず70点なので、この分野を落とすと合格はちょっとキビシイ…
その他にも、工業簿記の原価計算などイメージしにくい分野なども挫折ポイントの一つです。
その後の改定により、簿記1級の範囲だった「外貨建取引」「リース取引」なども2級に追加されました。
理由⑤:一つ一つ理解するのに時間がかかる
なんといっても簿記2級の内容は一つ一つが「重い」。
1問解くのに普通に「30分超え」とか普通に多いです。
そのため、1つの分野を「理解して解ける」ようになるのに、かなりの時間を要します。
簿記では「理解→解ける」までに絶望的なほどの差がある(というかほぼ数学)なため、定着するのに時間がかかるといった面も難しさの一つです。
以上が簿記2級が難しい理由です。
とこう見ると、めちゃ難しいですよね。でも大丈夫です。
以下でその対策法を見ていきます。
簿記2級の合格を狙う4つのコツ
簿記2級に合格するに大事なことは、しっかりとした「合格戦略」を持つこと。
詳しくは以下の通り。
- ①基礎をまず固める(進める順番は商→工)
- ②早めに過去問に入る(ゴールの意識)
- ③一通りしたら分野別に進める
- ④コピーして2回以上は最低解く
① 基礎をまず固める(進める順番は商→工)
まずは基礎からの積み上げが非常に大切。
まずはテキストを使って基礎から全体像を理解しましょう。テキストは以下がおすすめ。
上記のテキストをきちんと理解して「1問1問電卓を使って紙に問題を解く」ようにしてまずは身につけていきます。
通信講座などの講座を受講する場合も、テキストの問題を電卓を使って一つ一つ解いていくことが大切です
2週ぐらい繰り返せば基礎力はついたと言ってもいいと思います。
理解が不十分だなと思ったら簿記3級のテキストに戻るのも有効です。
参考:【2024年】簿記3級独学おすすめテキスト&問題集5選【選び方も解説】
電卓にもこだわるのも合格力をアップさせるコツ。
どの順番で進めるのがおすすめ?
ここで気になるのはどの順番で進めるかってことですよね。
僕的にはテキストは「商業→工業のルート」ですすめるべきだと思います。
というのは、工業簿記といっても、商業の知識が当たり前のように出てきます。
商業との融合問題とかも考えると、いきなり工業簿記に入ると挫折の元になる可能性も。
素直に「商業→工業ルート」で進めましょう。
② 早めに過去問に入る(ゴールの意識)
基礎を身に着けたら「できればすぐに過去問」に入ってください。
その理由は、過去問で実践的な問題を解く(ゴールを意識してからこそ)今自分に必要なことがわかるから。
過去問を解くことにより、
①:計算ミス多発…電卓にこだわるか!
②:この分野は超大事!何度も解き直そう!
③:工業簿記苦手、、もう一度テキスト読んで基礎を固めよう!
というように「今自分がすべきこと」がわかってきます。
もちろん最初は当たり前ですが解けません。
でも、繰り返すと次第に解けるようになっていきます。
過去問演習は以下がおすすめ。
なお、ネット試験を受ける方は紙ベースで理解できたら「必ず」ネット試験を解いてくださいね。
ネット試験と紙ベースの試験は別モノです。
(紙だと9割でもネットだと3割は割と普通)
ネット試験を受ける方は以下も参考になります。
参考:【2024年】簿記2級ネット試験対策法【解き進めるコツ&テクニックも紹介】
なぜ過去問に入るのが大事なのか?以下を見ると具体的な理由もわかります。
③ 一通りしたら分野別に進める
一通り身についたなと思ったら分野別に出る問題パターンを攻略していきましょう。
たとえば「今週は連結会計ウィーク」といったように、ある分野だけ進めていくはかなりおすすめ。
同じような問題を解いてこそ理解が深まっていきます。
筆者は「分野別に問題をクリップ」で止め、演習しやすいようにしていた
ちなみに分野別に攻略すると「超楽しい」です。笑
④ コピーして2回以上は最低解く(復習は超大事)
簿記では復習が超絶大事。
1回解いただけで身につくそんな甘いもんじゃありません。
1つの問題は3,4回は解いて解き切るまでするべき。というかこれが合格を決めます。
復習しないと片っ端から忘れていくので、時間(2日とか)をおいて必ず復習しましょう。
復習の際は、問題&解答用紙を何枚かコピーしておくと何度も解き直せるかなと思います。
A3の大きい問題集はA4にコピーすると復習しやすいよ。
簿記2級の独学が難しい…と感じたらオンライン講座を受講するのもアリ
独学とオンライン講座とかだったら、どっちがおすすめとかある?
どっちがいいかは迷いますよね。
でも、これもう本当に人によります。
ただ、独学だとやっぱり効率が悪い面もあるのは確か。
例えば、一人で進めると「わからない問題にずっとつまずく」だったり、「挫折してモチベーションが上がらない」とか色々。
簿記の学習はまず最初に全体像を掴むのが大切ですが、独学だとかなり時間がかかります。
一人だと理解に時間かかる
上記の通り。ここが一番のネック。
しかし、オンライン講座などをつかえば、人から説明してもらえるので全体像を短期間に一気につかむことができます。
それが挫折せずにストレートにいくきっかけになったりもするんですよね。
他にも、オンライン講座などは、
- まちがいやすいところを指摘して説明してもらえる
- 講師に質問できる
- プロの効率のいい解き方がわかる
- 説明を受けてテキストを読むと理解が深まる
- お金を払った分本気でする
といった、メリットはやっぱりありますね。
何事もまずは行動。とりあえずは本で進めてみて、「自分には向いていないな…」と思ったら切り替えるのも一つの手です。
大事なことはどの道を通っても「合格する」ことですよ。
まとめ:自分にあったルートで合格を目指そう
本記事では、簿記2級が難しい理由と受かるコツを解説しました。
ぜひ自分にあったルートで合格を目指してほしいと思います。
というわけで本記事は以上です。以下の記事も参考にどうぞ。
おすすめオンライン講座
「やっぱりオンライン講座も考えてみるか…」そう思った方は以下の「スタディング」がおすすめ。
コスパよく合格している方はよく利用しているそうですよ。
なお、簿記の勉強のやり方、考え方が全くわからない方は以下をどうぞ。
僕が問題を解くときの実況中継も説明しています。
参考記事
▼簿記2級の合格はテキスト選びがかなり大切。ネット試験特化で解説しています。
▼簿記2級のよく出る問題を元に電卓のホームポジションなど基本的なところから解説しています。
おすすめ電卓
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